指数平滑移動平均(EMA)とは — 計算式・平滑化係数・SMA との違い
仕様
| 英語名 | Exponential Moving Average |
|---|---|
| 分類 | トレンド系 |
| 既定パラメータ | 期間 20 |
| 出力系列 | EMA(価格チャートに重ねる) |
| 本サイトの実装 | ブラウザ内でインクリメンタル計算。既知値テストで検証済み(算出方法と検証方法) |
概要
指数平滑移動平均(EMA)は、新しい価格ほど大きな重みを与え、古い価格の重みを指数関数的に小さくしていく平均です。直前の EMA と最新の終値だけから次の値を計算できるため、計算が軽く、MACD・TRIX・DEMA/TEMA・ケルトナー・チャネルなど多くの指標の部品になっています。
計算式
期間を 、平滑化係数を とすると、
展開すると、 本前の終値の重みは となり、過去にさかのぼるほど等比級数的に小さくなります。
計算手順
- 最初の 本の終値の単純平均を EMA の初期値とする
- 以後は 1 本ごとに、前回の EMA に「最新の終値との差 × 」を加える
性質
- ラグ: 同じ の SMA と比べて直近の値動きへの反応が速くなります。 は、重みの重心(平均的な遅れ)が同じ の SMA と一致します
- 無限の記憶: 理論上はすべての過去データの影響が残ります(重みは 0 にはならず、減衰するだけです)
- 初期値への依存: 初期値の取り方(最初の 本の単純平均か、最初の 1 本の値か)によって、計算開始直後の値が異なります。十分な本数が経過すると差は指数的に縮小します
一般的な使われ方
SMA と同様に、価格と EMA の位置関係、期間の異なる EMA 同士の位置関係、傾きを観察する目的で用いられます。短期と長期の EMA の差を系列化したものが MACD です。
注意点
- 反応が速いことは、ノイズ(細かな上下動)への反応も大きいことを意味します
- ソフトウェアによって初期値の取り方が異なるため、計算開始直後の値は一致しないことがあります。比較する際は十分な助走区間を取る必要があります
- 期間 の選択には唯一の正解がなく、過去データに合わせた選択は過剰適合の原因になります
本サイトの実装
初期値は最初の 本の単純平均とし、以後は漸化式で 1 本ごとに で更新します。TA-Lib の EMA と同じ初期化方式で、既知値テストにより一致を確認しています。
計算例(合成データ)
関連する指標
本解説は上記文献に基づく一般的な見解の紹介であり、指標の解釈は流派・文献により異なります。将来の値動きを予測・保証するものではありません。詳細は免責事項をご覧ください。
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